こんにちは、ちゅーやです。
今回は、新興国株に投資する米国ETFであるVWOとEEM、IEMGを比較します。
この記事を読めばわかること
✔ 新興国株ETFの比較
✔ どの新興国株ETFを買えば良いのか
VWO vs EEM vs IEMG 比較
手数料や配当等の基本情報比較
VWO | EEM | IEMG | |
正式名 | バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF | iシェアーズMSCIエマージング・マーケッツETF | iシェアーズ・コアMSCIエマージング・マーケットETF |
運営会社 | Vanguard | BlackRock | BlackRock |
指数 | FTSEエマージング・マーケッツ・インデックス | MSCI TRエマージング・マーケッツ・インデックス | MSCIエマージング・マーケッツ・インベスタブル・マーケット・インデックス |
設定日 | 2005/3/10 | 2003/4/11 | 2012/10/22 |
運用総額 | $110.9B | $30.11B | $79.79B |
構成銘柄数 | 5,250 | 1,238 | 2,567 |
経費率 | 0.10% | 0.70% | 0.11% |
配当利回り | 2.20% | 1.49% | 1.90% |
5年トータルリターン | 10.45% | 10.30% | 10.99% |
- 運用総額
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いずれのETFも運用総額は数兆円以上あり、流動性には問題ありませんが、その中でも特にVWOは10兆円を超えており優秀です。
- 構成銘柄数
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VWOは構成銘柄数が5,250と他のETFの倍以上あり、広く分散されていることがわかりますね。
それでいて同様のリターンを出している点は評価できます。ただ、後述しますが、上位10銘柄のシェアはEEMやIEMGと大差ないため、特定の銘柄の成長に株価が左右される度合いはEEMとIEMGと変わらないかもしれない点は注意が必要です。
- 経費率
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経費率はVWOとIEMGが0.1%程度と安くなっています。
EEMとは0.6%程度の差があり、これほど差が大きいとリターンにも影響する可能性があります。
特にこだわりがなければVWOかIEMGに投資するのが良いです。
- 配当利回り
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配当利回りもVWOが高い結果になりました。配当が欲しい方はVWOが良いかもしれませんね。
※配当利回りが高ければ良いというわけではないことには注意が必要です。
- 5年トータルリターン
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いずれのETFもほとんどリターンは変わりませんが、IEMGが最も5年トータルリターンが高い結果でした。
過去と未来は相関するわけではないので参考程度に捉えておきましょう。
上位10銘柄比較
VWO | EEM | IEMG | |
1 | Taiwan Semiconductor Manufacturing | Taiwan Semiconductor Manufacturing | Taiwan Semiconductor Manufacturing |
2 | Tencent Holdings | Tencent Holdings | Tencent Holdings |
3 | Alibaba Group Holding | Alibaba Group Holding | Samsung Electronics |
4 | Meituan Class B | Samsung Electronics | Alibaba Group |
5 | Reliance Industries | Meituan Class B | Meituan Class B |
6 | Infosys | Reliance Industries | Reliance Industries |
7 | Housing Development Finance | Infosys | Infosys |
8 | China Construction Bank | BlackRock Cash Funds Treasury SL Agency Shares | JD.com, Inc. ADR Class A |
9 | Gazprom PJSC | JD.com, Inc. ADR Class A | Housing Development Finance |
10 | Sberbank of Russia PJSC | Housing Development Finance | China Construction Bank |
計 | 21.30% | 25.13% | 21.79% |
投資セクター比較
VWO | EEM | IEMG | |
テクノロジー | 29.26% | 21.20% | 21.31% |
金融 | 22.48% | 19.38% | 18.42% |
素材 | 9.56% | 8.20% | 8.75% |
一般消費財 | 8.26% | 14.92% | 14.60% |
エネルギー | 6.28% | 5.39% | 5.01% |
資本財 | 6.10% | 4.69% | 5.99% |
生活必需品 | 5.97% | 5.67% | 5.69% |
ヘルスケア | 3.91% | 4.49% | 4.95% |
公共事業 | 2.86% | 2.16% | 2.40% |
通信サービス | 2.71% | 10.72% | 10.04% |
EEMとIEMGはどちらもブラックロックが運用するETFであり、構成セクターが似ていますが、VWOは多少差が見えています。
VWOはテクノロジーや金融セクターが多い一方で、一般消費財や通信サービスセクターが少なくなっています。
構成国比較
VWO | EEM | IEMG | |
中国 | 36.9% | 33.88% | 30.95% |
台湾 | 18.2% | 15.22% | 16.27% |
インド | 15.2% | 12.10% | 13.26% |
ブラジル | 4.8% | 3.89% | 4.10% |
南アフリカ | 3.7% | 3.03% | 3.13% |
サウジアラビア | 3.6% | 3.39% | 3.28% |
ロシア | 3.5% | 3.70% | 3.39% |
タイ | 2.5% | 1.66% | 1.91% |
メキシコ | 2.5% | 1.82% | 1.81% |
マレーシア | 2.0% | 1.27% | 1.51% |
インドネシア | 1.6% | 1.44% | 1.48% |
韓国 | 11.97% | 12.73% | |
その他 | 5.5% | 6.61% | 6.18% |
構成国においても、EEMとIEMGは似通っています。
VWOはEEMやIEMGと異なり、韓国がポートフォリオに入っていません。その影響で、他の国の構成比率が全体的に高まっているようです。
まとめ
VWO | EEM | IEMG | |
運用総額 | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆★ | ☆☆☆☆★ |
構成銘柄数 | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆★★ | ☆☆☆☆★ |
経費率 | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆★★ | ☆☆☆☆☆ |
配当利回り | 高 | 小 | 中 |
セクター | テクノロジー 金融が多い | 一般消費財 通信多い | 一般消費財 通信多い |
構成国 | 韓国なし | 韓国あり | 韓国あり |
運用総額や構成銘柄数、経費率を見ると、VWOが一歩リードしています。しかし、EEMもIEMGも運用総額や構成銘柄数は問題があるレベルではありません。
テクノロジーや金融ではなく一般消費財や通信に投資したい場合はEEMやIEMGの投資を検討しても良いと思います。
なお、EEMの経費率は高いので、EEMとIEMGで迷ったらIEMGの方が良いでしょう。
リターンはどれくらい出るの?
過去10年のチャート
IEMGは2012年に設定されたため、少し値動きが異なるように見えますが、ほぼ値動きは同じことがわかります。
2000年代や2010年代初頭は米国をアウトパフォームしていた
ここ10年ほどは米国株が絶好調だったこともあり忘れがちですが、新興国株の方がリターンが良い時期がありました。
今後も米国株が成長し続けるとは限りません。新興国株にも投資しておくことが重要だと思います。
新興国株投資はVWOがおすすめ!
- 経費率が低く、運用総額や構成銘柄数が多い
- EEMやIEMGとリターンは大差ない
- テクノロジーセクターが多く、成長を享受しやすい
以上の理由からVWOがおすすめです。
テクノロジーセクターが少なくても良いと考える場合はIEMGでも良いと思います。EEMは経費率が高いわりにIEMGと差別化できていないため、無理に投資する必要はないです。
VWOを購入できる証券会社
ネット証券大手:SBI証券
VWOをはじめとする米国株式投資においてはSBI証券が最もおすすめです。
米国株式や米国ETFの買い付けにはドルが必要であるため、日本円をドルに替えなければならず、その際に最安の証券会社でも1ドルあたり25銭がかかります。
SBI証券も1ドルあたり25銭の為替手数料がかかりますが、住信SBIネット銀行で買い付ければ1ドルあたり4銭と為替手数料を節約することが可能です。
投資において手数料は最大の敵のうちの1つです。これを節約できるのは非常に大きいです。
また、SBI証券は業界大手の証券会社であり、日本株投資にも使えるほか、IPOの数も多くオールマイティな証券会社です!
楽天証券
最近非常に勢いのある楽天証券もおすすめです。
為替手数料こそSBI証券に負けてしまいますが、SBI証券は日本株と米国株のアプリが別々なのに対し、楽天証券では1つのアプリで完結します。
楽天証券はアプリの操作性も良く、非常に使いやすいです。
また、楽天カード決済でつみたて投資信託をすれば1%のポイントが付くのも魅力的です!
SPUの条件の1つにもなっているので、楽天経済圏を使っている方には特におすすめです!
まとめ
今回は、新興国株ETFについて解説しました。
近年は米国一強でしたが、今後はどうなるか分かりません。投資地域をある程度分散させておくのも一つの戦略だと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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