投資において、「分散」は非常に重要なものなので、株式だけでなく債権に投資をすることも必要と言われています。
債権に投資をする方法として手っ取り早いのはETFへの投資です。実際に債権ETFを調べていくと、純資産額や投資格付等の観点からBNDとAGGが推奨されることが多くなっています。
そこで今回は代表的な米国債券ETFの”BNDとAGG”の比較をしていきたいと思います。
また、他にも米国株投資できるETFを紹介しているので、参考にしていただければ幸いです!
BNDとAGGの比較
基本情報
BNDとAGGの基本情報は下表のとおりです。
BND | AGG | |
---|---|---|
経費率 | 0.03% | 0.03% |
運用資産 | $79.83B | $77.67B |
平均取引額(日) | $430.79M | $669.02M |
分配金利回り | 2.40% | 2.18% |
経費率
- BND:0.03%
- AGG:0.03%
経費率はBNDとAGGともに0.03%と、非常に低い水準です。
10万円投資をしたとしても年30円しかかからないのは非常にありがたいですね!
流動性(運用資産額、平均取引額)
運用資産額
- BND:$79.83B=11.495兆円
- AGG:$77.67B=11.184兆円
平均取引額(日)
- BND:$430.79M=620.3億円
- AGG:$669.02M=963.3億円
運用資産額はほぼ同じでした。どちらを選んでも問題ないどころか、非常に優秀な水準です。
ちなみに、以前はAGGの方が運用資産額が多い時期もありましたので、今後再びAGGが逆転する可能性はあると思います。
また、1日あたりの平均取引額については、BNDの方が若干取引額が少ない印象ですが、1日あたり数百億円も取引されている時点で十分すぎるレベルなのでこの差は気にしなくてもOKでしょう!
投資先債権の格付け
BND | AGG | |
---|---|---|
AAA | 70.91% | 73.30% |
AA | 2.98% | 2.50% |
A | 11.76% | 10.98% |
BBB | 14.27% | 13.04% |
BNDもAGGもAAA債権が7割以上を占めていました。AAAの債権のデフォルト率はほぼゼロと考えてOKですので、BNDやAGGはかなり安全な債券投資を行っていることが分かります。
ちなみに、格付けとその基準については概ね以下の通りです。AA債権もデフォルトはほぼしませんので、いかにAAA債権が安全か分かるかと思います。
AAA | 債務を履行する能力が極めて高い |
AA | 債務を履行する能力が非常に高い |
A | 上位2つに比べて、経済環境の影響を受けやすい |
BBB | 債務履行能力は十分だが、経済環境の悪化の影響を受けやすい |
BB | 経済環境の悪化の場合に、債務履行能力が不十分になるリスク有り |
B | 経済環境の悪化で、債務履行能力が不十分となる可能性が高い |
CCC | 債務不履行となる可能性を持ち、債務履行能力は財務経済状況に依存 |
CC | 債務不履行となる可能性が非常に高い |
C | 現在、破産法に基づく申請中だが、債務に基づく支払いは継続中 |
D | 債務不履行に陥っている |
債権の発行体
BND | AGG | |
---|---|---|
国債 | 45.94% | 41.53% |
住宅ローン担保証券 | 20.20% | 27.83% |
資本財 | 15.71% | 14.48% |
金融 | 8.85% | 8.13% |
商業用不動産担保証券 | 2.19% | 1.85% |
その他 | 7.11% | 6.18% |
債権の発行体についてもそれほど大きな差はみられませんでした。強いて言えば、BNDは国債が多く、AGGは住宅ローン担保証券が多めといったところでしょうか。
BNDとAGGどっちに投資するべき?
結論から言うと、どちらでもOKです!BNDもAGGも素晴らしいETFであることは間違いありません!
通常ETFや投資信託に投資する際、①経費率、②運用資産額や取引額(流動性)を気にする必要がありますが、BNDとAGGはその両方において超一流のETFとなっており、ケチのつけようがありません。
でも、「どっちもおすすめでう!以上!」という結論だとさすがにつまらないので、強いて言えばですが、BNDとAGGに投資をするべきな人は以下の通りです。
- BND:国債多め
- AGG:MBS(住宅ローン担保証券)多め