つみたてNISAが新制度へ変わってから、投資信託の選択肢が増え、「何を買えばいいのか分からない…」と迷う人はとても多くなりました。
とはいえ、長期・積立・分散という基本を押さえると、選ぶべき商品は実はそれほど多くありません。
本記事では、投資歴8年の筆者がリターン、コスト、分散性、使いやすさを総合的に比較し、本当におすすめできる投資信託だけを厳選して紹介します。
特に今回は、「迷った時はコレを買えば大丈夫」と言えるレベルの 鉄板3本 に絞りました。
じっくり選びたい人向けに、比較表・図解・メリットデメリット・選び方フローチャート まで含めて解説します。
つみたてNISAで投資信託を選ぶポイント
投資信託を選ぶときにチェックすべきは以下の3つ。
①信託報酬(コスト)が低い
長期投資では「コストの差=リターンの差」になりやすいです。
同じ指数を追うなら、コストは低い方がほぼ確実に有利。
②分散されているか
1つの国だけ、1つの企業だけに偏るとリスクが高くなります。
その分リターンも上がる可能性があるので、一攫千金には向いていますが、つみたてNISAのように安定した資産形成をする場合は分散が必須です!
特につみたてNISAは10年以上の運用が大前提です!
③純資産が大きく、資金が流入し続けているか
人気がある=多くの人が長期投資で積んでいる証拠です。
それだけ良い商品である可能性も高いということもありますが、流動性に心配がないことや早期償還リスクが低いことなど良いことずくめです!
今回の評価基準
本記事では次の4項目を総合評価してランキングを作っています。
| 評価項目 | 内容 |
| 分散性 | 国・地域の広さ、銘柄数 |
| 成長性 | 過去実績+将来予想 |
| コスト | 信託報酬・実質コスト |
| 使いやすさ | 販売会社の多さ、人気度 |
つみたてNISAにおすすめの投資信託3選(最新版)
第1位|eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)通称:オルカン
特徴
1本で全世界(約50カ国)に広く投資でから投資信託です!もちろん日本株も含んだ上で、バランスの良い配分で投資してくれます。
また、低コストで長期投資向きで、純資産残高は右肩上がりの大人気ファンドです。
- 全世界に分散投資
- 低コスト
- 純資産残高は右肩上がりで超人気投資信託
メリット
- 低コスト
- 全世界に広く分散しているため低リスク
- 安定した右肩上がり成長が見込める
オルカンのメリットはなんと言ってもそのコスト!
投資信託の中で最安水準の手数料で投資することができる点はものすごく大きな強みですね!
その上で全世界に分散投資できるわけですから、すごいですね。
デメリット
- 成長率が低い
- 余計な投資先が混じっている
ここ最近のリターンは、米国に長期で負けており、S&P500に遅れをとっています。
オルカンの中には、当然新興国やヨーロッパ、そして日本などが入っていることで大きくパフォーマンスが落ちているのです。
「分散投資」は聞こえがいいですが、リターンを落とす要因にもなってしまうので注意が必要です!
こんな人におすすめ
- 堅実に投資したい人
- 世界経済を丸ごと買いたい人
- 失敗したくない人
オルカンは、リターンはそれほど大きくないけれどリスクも低いという特徴があるため、攻めの投資をしたい方には向いていませんが、守りの投資をする方にはおすすめできる投資信託です!
第2位|eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
特徴
- 超高成長の米国企業に投資できる
- オルカンに次ぐ低コスト
米国は株価リターンが非常に高く、成長率が高い国として認知されており、投資マネーも流入しやすくなっています。
また、オルカンほどではありませんが、ほぼ変わらないレベルの低コストとなっています。
メリット
- 成長率が高い
- オルカンに次ぐ低コスト
- 米国企業は世界中でビジネスしているので世界経済の成長の恩恵を受けられる
米国企業は先述のとおり、成長率が高く、この点が最もメリットとなると思います。
また、そんな投資先が0.1%に満たない信託報酬率で投資できるというのはもはやバグです!(笑)
デメリット
- 米国に集中投資になる
- 米国の政治リスクや金利動向に大きく影響される
- 新興国等が大きく成長しても恩恵を受けられない
米国投資の最大のデメリットは、米国に集中投資となる点です。
ただ、集中投資と言っても、S&P500であれば500銘柄に分散しているので、それほど大きな問題ではないかもしれません。
それでも、新興国株や欧州株等が上昇した際にそれらの恩恵を受けられず、それらの株価上昇の恩恵を受けられないのはデメリットかと思います。
こんな人におすすめ
- リスクを多少かけてでもリターンを上げたい
- 米国経済に絶対的自信がある人
米国株式はこれまで異次元のリターンを叩き出してきました。それはイノベーションが起きやすい環境になっており、どんどん新しい成長企業が現れる基盤が整っているためです。
今後もそうした成長を期待するのではあれば、S&P500に投資しても良いかと思います!
ただ、先述のように他の地域の株式が伸びても恩恵を受けられない点は要注意です。
第3位|楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド
特徴
- MSCI ACWIに連動(全世界に投資)
- 保有数に応じて楽天ポイントが手に入る
- eMAXIS Slimよりも手数料が安い
- 楽天証券でのみ投資可能
投資対象はeMAXIS Slim全世界株式と同じですが、こちらは手数料がほんの少し安くなっている点が特徴です。
また、保有数に応じて楽天ポイントが手に入る点も嬉しいポイントですね!
メリット
- eMAXIS Slimよりも低コスト
- 楽天ポイントが貯まる
- 全世界に広く分散していて低リスク
基本的にはeMAXIS Slim全世界株式と同じ投資商品だと思っていただいてOKです。
若干手数料が安く、投資すれば楽天ポイントが手に入るのでおすすめです。
デメリット
- 楽天証券でしか投資できない
- S&P500よりも期待できるリターンが低い
楽天証券でしか投資できないため、他の証券会社で主に積立投資をされている方にとっては扱いづらい投資信託となっています。
ただ、普段から楽天証券を利用されている方であれば、デメリットにならないため、手数料が安く、ポイントももらうことができるこの投資信託は非常におすすめです!
こんな人におすすめ
- 楽天証券をメインで使用している人
- 全世界株式に投資したい人
楽天オールカントリーは、全世界株式に投資したい人のうち、楽天証券を使っている方におすすめできる投資信託かと思います!
詳細比較表
| 項目 | eMAXIS Slim オルカン | eMAXIS Slim S&P500 | 楽天オルカン |
|---|---|---|---|
| 分散性 | ◎(50か国以上) | ○(米国のみ) | ◎(50か国以上) |
| 成長性 | ○ | ◎ | ○ |
| 信託報酬 | 0.05775% | 0.0814% | 0.0561% |
| リスク | 中 | 中〜高 | 中 |
| 銘柄数 | 約3,000銘柄 | 約500銘柄 | 約3,000銘柄 |
| 為替影響 | 世界全体 | 米ドルのみ | 世界全体 |
| 初心者向け度 | ◎ | ◎ | ◎ |
まとめ
つみたてNISAは「低コスト・分散・長期」が最重要で、初心者なら全世界に広く分散できるオルカンが最も無難です!
また、成長力を求めるならS&P500も手数料が安くておすすめですし、楽天証券で投資するなら楽天ポイントが手に入る楽天オルカンもおすすめです!
3つとも優秀なので、どれを選んでも問題ないですが、投資信託選びよりもさらに大切なのは “決めてから長く積み続けること” です。
辛抱強く積立していきましょう!
